鮮やかな季節の訪れを告げるかのような青々としたカエデの若葉は、春から夏への移り変わりを感じさせてくれます。秋になると人々を魅了する赤いもみじが注目を集めますが、夏の始まりを知らせる爽やかな緑の青もみじもまた違った美しさがあります。初夏の京都旅では、青もみじに包まれた美しいスポットを巡り、付近のお店で楽しい時間を過ごしてみてははどうでしょうか。緑豊かな景色の中で、京都の初夏の静けさに浸ってみてください。
最初におすすめするのは、上七軒の近くにある北野天満宮のもみじ苑。その名の通りもみじの木々に包まれたお庭は、この季節、目にも鮮やかなグリーンが広がります。全国各地すべての天満宮の総本社としてあがめられる北野天満宮は、学問の神様として知られる菅原道真をおまつりしています。紅葉の秋の景観で有名ですが、300本ものもみじの木に囲まれた緑豊かな庭の穏やかさもまた魅力的です。木々のなかには樹齢400年を超えるものもある、史跡御土居のもみじ苑で静かな時間を過ごしながら、豊臣秀吉公の時代から続く歴史に浸ってみてはいかがでしょうか。
北野天満宮から2分ほど歩くと、甘味処として300年以上続く「粟餅処澤屋」が見えてきます。こちらのお店は粟餅が有名です。粟餅とは、すり鉢とすりこぎを使って蒸した粟を餅にし、あんこやきな粉で包んだもの。北野天満宮へ来られたら、ぜひ試していただきたい逸品です。
出町柳駅の近くの下神神社境内に広がる糺の森は、約12.4ヘクタールの原生林であり、2000年以上もの歴史があります。糺の森の穏やかさに包まれた空間では、なぜか静かなパワーを感じるものです。京都の中でも、古代のスピリチュアルな聖域である下鴨神社は、緑豊かなもみじと小川の優しいせせらぎの中で癒しを与えてくれるでしょう。5月15日に開催される葵祭や、7月の御手洗祭など、神聖で文化的な伝統をご体験ください。
下鴨神社から徒歩8分ほどのところに、あの「出町ふたば」があります。200年の歴史があるこの和菓子店は、京都好きなら知っている有名店。一番人気は看板商品「名代豆餅」です。外のお餅は歯ごたえがあり、甘いあんこと塩気の効いた黒豆の相性が絶妙。私たちのお散歩マップAにも入っています。他にもおすすめのお店を紹介していますので、お散歩マップをぜひチェックしてみてください。
最後は、伝説の武将・豊臣秀吉への賛辞として祇園の奥に建てられた高台寺。国指定史跡である高台寺の静かな庭は伏見城の遺構として現存しており、歴史と文化的な美しさのユニークな融合を楽しむことができます。夏には青もみじがさわやかな緑豊かな庭となります。
高台寺から少し足を延ばすと「亀屋清永」というお店があります。かつての禁裏御用達に選ばれた4世紀も続くお菓子屋さんで、今も京御菓子司の誇りと伝統を継承されています。もうすぐ、この季節限定の涼しげなお菓子も登場するそうです。抹茶が香る「木々のみどり」や琥珀羹が涼しげな「沢辺の杜若」はお土産にもピッタリです。
この夏の京都散策は、私たちおすすめの青もみじスポットを訪れ穏やかな初夏の魅力を感じてみてください。季節限定の和菓子や日本のスイーツを改めて味わってみることで、お腹も心も満たされる充実した散策になるでしょう。京都のおすすめ情報はSNSでも掲載していますので、ぜひチェックしてみてください。
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